北海道マラソン

前大会報告

2007/09/09 北海道新聞朝刊全道

<2007北海道マラソン>
力走のドラマ 追い続ける UHB、エアG’

 九日に札幌市で開かれる「2007北海道マラソン」。テレビは北海道文化放送(UHB)がフジテレビ系ネットで全国へ、ラジオはFM北海道(エアG’)が全道へ、それぞれ実況中継する。いずれも正午から午後二時五十五分までの約三時間。UHBには今年も情報番組「とくダネ!」キャスターでマラソンファンとしても知られる小倉智昭さんがゲストで登場。熱戦の模様をデジタルハイビジョンで臨場感豊かに紹介する。また、エアG’は二十五キロ、三十五キロ地点のリポートに加え、躍動感ある音楽も交えつつ、レースに挑むランナーたちの息づかいを伝える。

UHB

中崎幸伸

ランナーの鼓動を全国に伝えるUHBの中継車=昨年の大会

画面データを充実

 全国ネットの生中継に臨むUHB。二台の移動中継車と二台のバイクカメラを含むおよそ三十台のカメラと、ハイビジョンカメラを積んだ新型ヘリコプターを駆使、男女同時スタートで行われるレースの模様を立体的かつ高画質なフルハイビジョン放送で全国に送る。

 実況は札幌市中央区のUHB本社スタジオから。総合司会と男子実況はUHBの近田誉アナ。女子の実況はフジテレビの塩原恒夫アナ。スタートとゴールは関西テレビの大橋雄介アナが担当。UHBの土屋恵史アナはバイクで女子のレースの模様をリポートする。また、同局の水野悠希アナはスタート地点と監督インタビューを担当する。

 ゲストにはおなじみとなった小倉さんに加え、昨年女子の部優勝の吉田香織さんを迎える。加えて男子はNPO法人ニッポンランナーズ理事長の金哲彦さん、女子は増田明美さんがそれぞれ解説を務め、微妙な動きや表情を通して選手たちの細かな心理を解き明かしていく。また、昨年この大会で引退した千葉真子さんがリポーターとして参加するのも目玉だ。

 画面上でも、一キロごとのラップタイムを紹介するなど情報を強化。地上デジタル放送では連動データ放送も実施、コース各ポイントの天気、気温などのコンディションや区間順位、選手紹介を表示。選手への応援メッセージなども受け付ける。

 中継を指揮するUHBの上村卓ディレクターは「女子はベテランの弘山晴美選手、世界を狙える逸材の加納由理選手ら一人一人の物語を見せていきたい」と話す。また、男子は「世界陸上での日本上位陣の不振から『自分たちにも狙える』との空気が出てきている。後半からは男子のほうが混戦になって面白いのではないか」と予想。「最初から最後までじっくり見てください」と話している。


エアG’

クイズ交え楽しく

 エアG’の中継番組は第二回大会からスタートし、今年で二十回目を迎える。今回の実況は、昨年に続いて高山秀毅アナが担当。マラソンに興味のない人にも楽しんでもらおうと、マラソンクイズなどバラエティー色も交えて、札幌市中央区の同局第三スタジオから、レースの展開を刻々と伝える。

 今年のポイントは、エアG’開局二十五周年にちなんだ二十五キロ地点からの定点リポート。千葉ひろみアナが担当し、スタートから二時間二十四分後の関門閉鎖まで、ランナーたちの姿をビビッドに紹介する。

 ゲスト解説はおなじみの谷川真理さん。今年二月に初開催された「東京マラソン」でも女子の部二位と健闘するなどアスリートとして活躍するだけでなく、スーダンでの地雷除去活動に協力するなど、ランナーにとどまらないグローバルな活動を繰り広げている。放送ではそんな谷川さんの広い視点から、走る楽しみも交え、レースを解説してもらう。

 このほか、エアG’パーソナリティーの箕輪直人さんが、今年から分割されたスタート地点のうち、真駒内公園内の一般スタートと三十五キロ地点からリポートを入れ、ランナーたちの熱気、表情を報じていく。

 ドライバーに役立つ交通規制と規制解除の情報は、放送の中でリアルタイムに伝える。また、ランナーたちへのメッセージも電子メール(fm@air−g.co.jp)で募集している。

 さらに同局のホームページでは、今年も油谷昭雄・編成制作部副部長がレースの経過や順位を文字で実況中継する「キーボードマラソン」を実施。パソコン上でもレースを楽しめそうだ。高山アナは「沿道で実況生中継を聴きながら、レース観戦を楽しんでほしい」と呼びかけている。


各局アナ 見どころは?

男子 若手の躍進に期待/女子 弘山と加納の戦い

中継を担当するUHB、エアG’のアナウンサーに、今大会の見どころを挙げてもらった。

 UHBの近田誉アナは、九月開催となったことで「例年より過酷さは和らぐかなと思うが、トレーニング期間は変わらない。夏と同じく強いモチベーションと良い練習なしに成果は望めない」と大会の厳しさを語る。

 UHBの土屋恵史アナは「見どころは女王・弘山晴美選手と若手注目株の加納由理選手。残暑が厳しければ弘山さんの経験が、涼しければスピードレースなので加納さんが有利」と見る。UHBの近田アナも「レースはいつも新しい。弘山選手がどんなプラスアルファを見せてくれるか楽しみ」。エアG’の高山秀毅アナは「資生堂からセカンドウィンドACに移籍した今年、加納選手がどんな走りを見せてくれるか注目したい」と語る。

 一方、男子は「中堅、若手といったこれからの選手が多く、実は面白そう。この大会から世界で戦える選手が出てくると信じてレースを伝えたい」(近田アナ)、「北京の次のロンドンをにらみ、どんな若手が飛び出すか楽しみ」(高山アナ)といったところ。

  近田アナは「スタート前の選手の表情、五千人のランナーがすれ違う序盤の第一折り返し、終盤の動きなど、見どころはたくさん。途中からではもったいない。最初から最後まで見てください」と強調している。

テレビ実況 近田誉アナ

 21回目を迎え、今まで積み上げてきたものがにじみ出るようなレースを期待したいですね。実況は自然体で臨みます。注目は千葉真子さんのリポート。この大会で3回優勝している彼女は解説者の中でも一番競技に近い。裏話や選手ならではの話が聞けると楽しみにしています。

 女子は弘山晴美という素晴らしい選手が走ってくれる。そして加納由理選手にも優勝の可能性がある。加納さんは弘山さんを尊敬していますが、一番の恩返しは弘山さんに勝つこと。

 男子はこれからの人が中心。勝ち残って、はい上がってきた者たちの瞬間瞬間を逃さずに実況したいですね。

 夏のレースは大逆転の可能性が大きいもの。ぜひ最後までご覧ください。


バイクリポーター 土屋恵史アナ

 バイクリポートは2年ぶりです。バイクに乗ると、選手の勝負のかかった走りを目の当たりにでき、マラソン全体を見ることができます。また、市民ランナーの頑張りも肌で感じられる。選手たちとの距離が近く、レースに入っていきやすいんです。

 おそらく加納由理選手が飛び出すと思いますが、弘山晴美選手がどれだけついてこられるか、意外な伏兵は…? 30キロすぎからは何があってもおかしくない。このレースを好走した選手は国際レースでもいい成績を残しています。新星誕生やベテランの復活劇が見られるかもしれず、目が離せません。

 スタッフとともにまとまって、より面白く、分かりやすく、熱くレースをお届けします。


ラジオ実況 高山秀毅アナ

 今年もスタジオからUHBの生中継を見ながら番組をナビゲートしていきます。マラソンを知らない人でも楽しんでもらえるよう、クイズを出したり、音楽を流すなど、バラエティー豊かにお伝えしますので、ぜひ聴いてください。

 今回は、世界陸上大阪大会のために、開催日が「夏の終わり」から「秋の初め」へとずれこみました。例年より涼しい気温の中で走れるのではないでしょうか。それに、ランナーたちも世界陸上でアスリート魂をくすぐられているのでは。好レースに期待したいですね。

 見どころはやはり女子でしょうか。選手の尊敬を集める弘山晴美選手の出場は話題性十分。男子も新しい人が出てきてくれればと思います。


リポーター 千葉ひろみアナ、箕輪直人さん

喜多健一

 今回は新しい試みとして、私(千葉)が25キロ地点から定点リポートを入れます。25キロ地点は、スタートから2時間24分で関門閉鎖となります。一般参加の市民ランナーにとって、この25キロを通過するのは一つの大きな目標。来年につなぐ走りを目指す人々の姿を生き生きと報じていきたいですね。

 一方、箕輪さんは真駒内公園内の一般ランナーのスタートと、35キロの給水ポイントからのリポートを担当します。一般ランナーも、それぞれにドラマを持ちながら競技に臨んでいると思うので、そんなランナーの姿を紹介したいですね。ぜひエアG’の中継を聴きながら、沿道からランナーたちに声援を送ってください。


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